旅の途中「まちくさ」という視点を持って町を歩くなかで感じることがある。
それは、初めて訪れる町にもかかわらず、目にみえる景色すべてが懐かしく、 歩く道がいつも自分の住む町の路地にある一筋のように思えてしかたがない。 それは「まちくさ」という視点がある一定の制約を持ち、 自分はその制約に沿って町をみているからなのだろう。 言ってみれば、五感を通して外界から受け取る刺激や情報を制限し、 ほぼ無意識的に選択・選別している状態なのだ。 いや、選択させられているというほうが正確かもしれない。 例えば、着ぐるみを被り町を歩いていると想像してみよう。 着ぐるみは動きにくい、どうしても動きはぎこちなく、歩くスピードは いつもの半歩以上遅くなる。スローモーションのように動く。 また、その着ぐるみに小さく空いた穴から覗く外界の景色はどうだろう。 その小さな穴2つが唯一、外界と自分とをかろうじて繋ぎとめている。 その穴からみえる世界は、日常とは少しずれた別の世界のように映るだろう。 このように、「まちくさ」の視点を持つということは 「まちくさ」という着ぐるみを被っている、と言えばいいすぎだろうか。 ただ、この「まちくさ的」視点を、旅先だけでなく日常のさまざまな場面に転用することで、 誰もがその一つの制約に寄り添いながら、自分が現実だと思いこんでいる世界に もう一つの分かれ道を見いだし、そこを悠々と散歩することができるはずだ。 視点の制約こそが、凝り固まった日常や現実の壁を越えてゆくヒントになる。
by machikusa
| 2015-03-20 22:40
| 博士の思草
|
カテゴリ
まちくさとは キャラクター図鑑 僕の住む町 八幡市 本日のまちくさ 日本まちくさの旅はじめに 日本まちくさの旅日記 まちくさトラベル東京 まちくさ展 奈良 まちくさ展2014 まちくさ展2012 まちくさ展2011 まちくさ展2009 まちくさ展2008 平展2010 イベント告知 2008年2月のクサ 2008年3月のクサ 2008年4月のクサ 2008年5月のクサ 2008年6月のクサ 2008年7月のクサ 2008年9月のクサ 2008年10月のクサ 2008年11月のクサ 2008年12月のクサ 2009年1月のクサ 2009年4月のクサ 2009年5月のクサ 2009年6月のクサ 2009年7月のクサ 2009年9月のクサ 2009年10月のクサ 2009年11月のクサ 2009年12月のクサ 2010年1月のクサ 2010年2月のクサ 2010年4月のクサ 2010年10月のクサ 2010年5月のクサ 2010年6月のクサ 2010年11月のクサ 2010年12月のクサ 2011年1月のクサ 2011年5月のクサ 2011年6月のクサ 2011年7月のクサ 2011年8月のクサ 2011年9月のクサ 2011年10月のクサ 2011年11月のクサ 2011年12月のクサ 2012年3月のクサ 2012年4月のクサ 2012年5月のクサ 2012年7月のクサ 2012年8月のクサ 博士の思草 連絡先 その他のジャンル
まちくさツイッター
記事ランキング
画像一覧
|
ファン申請 |
||